A Trip To Bagdad
What lies behind Mahmoud Ahmadinejad’s trip to Iraq at the weekend?
イランのアフマディニジャド大統領が、三月二日よりバグダッドを訪問する。イラクのタラバニ大統領の招請を受けての、歴史的訪問となる。両国の関係は、フセイン政権崩壊後好転した。とりわけ現在のイラク執行部の多数がフセイン政権下でイランに亡命していたというつながりが、両国の接近の背景にある。
イラン大統領のバグダッド訪問の狙いは、二つであるという。一つは、国内向けのメッセージ。イランの経済は、石油価格高騰という追い風があるにも関わらず、現在思わしくない。三月十四日には、議会選挙がある。イラン大統領は、国民に自国の影響力が拡大しているというポーズを取って、自国の経済向上に重きを置かず反西洋の対外政策に傾斜する自分の政治が成功していることを、国民に示したいのだ。
もう一つは、外向けのメッセージだ。イランの核開発を批判する西側諸国に対して、イランがリージョナルパワーであることを見せ付けたい。とりわけ、アメリカに。イラン大統領のイラク訪問を受けて、ブッシュ大統領は発言した。
"He's a neighbor. And the message needs to be, quit sending in sophisticated equipment that's killing our citizens," (ABCNewsより)
― 彼(イラン大統領)は、隣国だからね。メッセージを伝える必要がある。「我が国民を殺すための高級な武器を、送り込まないでくれるか?」と。
シーア派が多数を占めるイラクという国において、イランの影響力は大きい。アメリカは軍を駐留させているとはいえ、イラクはアメリカの植民地ではなく、外交権を持つ独立国だ。イラクがイランに接近することは、テヘランを孤立させたいアメリカにとって疎ましいところだ。そのイラクから、おそらく民主党大統領候補に選ばれるであろうバラク・オバマは撤退することを公約している。このことは、これから秋の大統領選で必ず共和党側から突っ込まれるだろう。オバマ氏はもしやイランと妥協して、イラクの平和を肩代わりしてもらうつもりだろうか?