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「イチオシ」のコーナーでも取り上げたJ.S.バッハ(1685 - 1750)晩年の名曲『ゴルトベルク変奏曲』を完全MIDI化しようというのがこの計画である。すでにされているかもしれないが。私を魅了してやまないこのバッハ熟練の極致ともいえる曲へのオマージュでもある。

この曲は冒頭と最後のの「アリア」(Aria)の30の変奏曲とみなされる。
30の変奏曲は3つずつ、合計10のブロックに分類される。それぞれのブロックの最後に「カノン」(独:Kanon)がつけられている。ただしトリの第30変奏だけは「クオドリベット」(Quodlibet)である。

カノンについては「イチオシ」のコーナーでかなり詳しく書いたので、そちらを見てください。他にこの曲にはフーガ(正確には「フゲッタ」Fughetta、つまり小規模のフーガ。これは一見カノンと似ているが、後声部が前声部を追っかける「輪唱」の効果を明らかに目指した作曲技法で、カノンのような厳格なしばりに基づいて作る技巧とは違う)、フランス式序曲、舞曲風など様々な様式の変奏が用いられている。まさに曼荼羅の世界。曼荼羅で一切の神仏が大日如来から流出するように、多様なものが全て共通の「アリア」から流出する。そういうスケールの大きな曲です。

ま、いつまでかかるかわからんが、ちょいちょい追加していきます。(05.11.26をもって完成!

下の一覧の解説で「一段鍵盤用」とか「二段鍵盤用」とかいうのは、二段鍵盤のチェンバロ(ハープシコード)のための曲か、一段鍵盤用のためかということです。これをピアニストは一段鍵盤で弾くのだが、それがどんなに大変なことなのかは、「猫ふんじゃった」すら弾けない私には想像もつきません。

変奏名ピアノチェンバロ解説(?)
アリア AriaMIDIMIDI全ての変奏の元曲。ゆるやかな曲調。これから元曲と似ても似付かぬ「変奏」が展開される。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版から修正なし。
第一変奏 Variatio 1MIDIMIDI一段鍵盤用。最初の変奏をグールド1枚目(1955年録音)は快速特急で、2枚目(同1981年)はこのぐらいの準急でスタート。昔、この曲をキーボードで練習した。2週間で挫折した。情けないぜー。

〈チェンバロVer.〉鈴木雅明にならって、こちらは思い切りアップテンポに。
第二変奏 Variatio 2MIDIMIDI一段鍵盤用。二拍子の軽やかなポロネーズ風。簡潔なのに何と味わい深いことか。

〈チェンバロVer.〉テンポを落として、よりポロネーズ調に。
第三変奏 Variatio 3MIDIMIDI1度のカノン。一段鍵盤用。
お手本のようなカノン。熟練技が光る。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版から修正なし。
第四変奏 Variatio 4MIDIMIDI一段鍵盤用。あっという間に終わる、はなやかな変奏。前半の小さな花。


〈チェンバロVer.〉これも鈴木雅明にならって、こちらはゆったりと。
第五変奏 Variatio 5MIDIMIDI一段または二段鍵盤用。
左右の手がめまぐるしく交差する。どうやって弾くんだ?

〈チェンバロVer.〉基本的にピアノ版といっしょだが、音符を若干修正。
第六変奏 Variatio 6MIDIMIDI2度のカノン。一段鍵盤用。下降音階を使ったカノンで、第三変奏と対をなす。ハイテンションで飛ばす前半の、ちょっとした箸休め。

〈チェンバロVer.〉音符を修正して、わずかにテンポを上げた。
第七変奏 Variatio 7MIDIMIDI一段または二段鍵盤用。「ジーグのテンポで」。ジーグとは舞曲の様式で、フランス式(中庸のテンポ)とイタリア式(急速)がある。これはフランス式。

〈チェンバロVer.〉細かい部分をいろいろいじってみた。
第八変奏 Variatio 8MIDIMIDI二段鍵盤用。スピーディーだが、工夫すればそんなにむずかしくない(えらそーに!)。カクカクした感じを出してみた。

〈チェンバロVer.〉テンポをやや落として、音符を若干修正。
第九変奏 Variatio 9MIDIMIDI3度のカノン。一段鍵盤用。
ほのぼのとしたカノン。装飾音でちょっと遊んでみた。

〈チェンバロVer.〉「レボリューション」と「レボ1」ほどテンポを変えてみた。
第十変奏 Variatio 10MIDIMIDIフゲッタ。一段鍵盤用。これはフーガでカノンではない。つまりテーマをまねているだけで、厳密なコピペになっていないのだ。

〈チェンバロVer.〉ゆっくりしたフーガに。
第十一変奏 Variatio 11MIDIMIDI二段鍵盤用。舞い散る木の葉ように美しい変奏。春のそよ風のようでもあり、また秋の情緒のようでもある。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版から変更なし。
第十二変奏 Variatio 12MIDIMIDI4度のカノン。ひっくり返した「反行カノン」。ひっくり返しても快く聞こえる、人間の感性には確かに神から与えられた構造がある。

〈チェンバロVer.〉装飾音を添加。
第十三変奏 Variatio 13
MIDIMIDI二段鍵盤用。しめやかな変奏。テンポを思い切り遅く取ったら、5分を超えてしまった。

〈チェンバロVer.〉少々テンポを上げて華麗に。
第十四変奏 Variatio 14MIDIMIDI二段鍵盤用。グールドより若干テンポを落として、さわやかめに。CM音楽向きの曲かもしれない。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版より若干早め。他にも細かい点を微調整した。
第十五変奏 Variatio 15MIDIMIDI5度のカノン。一段鍵盤用。「アンダンテ」。短調三変奏の一でこれも「反行カノン」で書かれている。前半の最後に短調を一つ置いて、間奏曲代わり。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版から修正なし。
第十六変奏 Variatio 16MIDIMIDI序曲(Ouverture)。一段鍵盤用。「序曲」とは、もともと舞踏組曲のイントロ用の、ダンスの幕開けを告げる曲。後半の華麗なスタート。

〈チェンバロVer.〉後半部を立たせるために、テンポを上げた。
第十七変奏 Variatio 17MIDIMIDI二段鍵盤用。上がったり下がったりしてるだけなのに、曲にするのがバッハの熟練技。「演奏すると気持ちよい曲」なのだろう。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版よりテンポを下げた。
第十八変奏 Variatio 18MIDIMIDI6度のカノン。一段鍵盤用。骨組みに鉄板をぱたぱた貼り付けただけのような、ソ連戦車のように武骨なカノン。余りにシンプルなので装飾音を添加。

〈チェンバロVer.〉装飾音も取り払って、骨と鉄板だけにした。
第十九変奏 Variatio 19MIDIMIDI一段鍵盤用。テンポをゆるやかに設定。このぐらいだったら練習すれば弾けるか?

〈チェンバロVer.〉アップテンポにして、メヌエット風に。
第二十変奏 Variatio 20MIDIMIDI二段鍵盤用。(おそらく)超難曲。グールドみたいにこのスピードで弾くのは至難の業なのだろう。

〈チェンバロVer.〉そこまで急がなくても、というわけで心持ちセーブ。
第二十一変奏 Variatio 21MIDIMIDI7度のカノン。短調三変奏の一。7度はつまり7thで未解決をさそう和音。これを細心の注意と大胆な転調でまとめている。

〈チェンバロVer.〉音量を調節しただけ。この曲はチェンバロの方がよい。
第二十二変奏 Variatio 22MIDIMIDI一段鍵盤用。「アッラ・ブレーヴェ(縮めて、二拍子のように)」。基本の「コード進行」がわかりやすい変奏なので、中間部ではわざと強調してあります。

〈チェンバロVer.〉アッラ・ブレーヴェはこのようにゆっくりでもいいらしい。
第二十三変奏 Variatio 23MIDIMIDI二段鍵盤用。カノンもどきの進行など細かい技巧を盛り込んでいるが、今ひとつ凡庸な感じがする。

〈チェンバロVer.〉ピアノ版から修正なし。
第二十四変奏 Variatio 24MIDIMIDI8度(つまり一オクターブ)のカノン。一段鍵盤用。
舞曲調。かなり複雑な曲。これも装飾音で遊んでみた。

〈チェンバロVer.〉テンポを遅くして、フランス風ジーグ調に。
第二十五変奏 Variatio 25MIDIMIDI二段鍵盤用。「アダージョ」。短調三変奏の一。とっても悲しい。私の心も今日は曇りがちだ、、、

〈チェンバロVer.〉もっとテンポを遅くした。
第二十六変奏 Variatio 26MIDIMIDI二段鍵盤用。16/18拍子と3/4拍子を並列した変奏。バッハ得意の作曲法だが、今回は少々技巧倒れか?

〈チェンバロVer.〉音量を調節しただけ。
第二十七変奏 Variatio 27MIDIMIDI9度のカノン。二段鍵盤用。伴奏部のない完全な模倣する2声だけの「純米大吟醸カノン」。削りにけずって最後にここまで来ました。

〈チェンバロVer.〉音符他を変更。
第二十八変奏 Variatio 28MIDIMIDI二段鍵盤用。半音階を使った面白い曲だが、演奏は大変そう。MIDIだから楽々演奏できる。

〈チェンバロVer.〉テンポを落として、優雅な感じに。
第二十九変奏 Variatio 29MIDIMIDI一または二段鍵盤用。ラス前で超絶技巧も爆走。左右の手が交互に弾きまくって、「弾けたら快感」という曲なのだろう。曲自体も意外と感じイイ。

〈チェンバロVer.〉基本的にピアノ版と同じだが、音符を変更。
第三十変奏 Variatio 30MIDIMIDIクオドリベット。一段鍵盤用。ついに最終曲。バッハだってパクる。わざと前半の一回目は右手パートを消去してみた。

〈チェンバロVer.〉こちらは楽譜通りに。
アリア AriaMIDIMIDIということで、おしまい。おやすみなさい。

〈チェンバロVer.〉ちょっとゆっくりにした?





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