伏龍の章 アーカイブ

一 蕭家の誉れ(1) --->2007年02月24日

一 蕭家の誉れ(2) --->2007年02月25日

二 主吏と亭長(1) --->2007年02月26日

二 主吏と亭長(2) --->2007年02月27日

三 陰陽二樣(1) --->2007年02月28日

三 陰陽二樣(2) --->2007年03月01日

四 孔巫女(こうふじょ)(1) --->2007年03月02日

四 孔巫女(こうふじょ)(2) --->2007年03月03日

五 蛟龍の子(1) --->2007年03月05日

五 蛟龍の子(2) --->2007年03月06日

六 小風波(1) --->2007年03月07日

六 小風波(2) --->2007年03月08日

七 風波烈々(1) --->2007年03月09日

七 風波烈々(2) --->2007年03月10日

八 九八七十二 --->2007年03月12日

九 江東の二人(1) --->2007年03月13日

九 江東の二人(2) --->2007年03月14日

九 江東の二人(3) --->2007年03月15日

十 詐略と実力(1) --->2007年03月16日

十 詐略と実力(2) --->2007年03月17日

十一 我流の勝利(1) --->2007年03月19日

十一 我流の勝利(2) --->2007年03月20日

十一 我流の勝利(3) --->2007年03月21日

十一 我流の勝利(4) --->2007年03月22日

十二 納采・納徴(1) --->2007年03月23日

十二 納采・納徴(2) --->2007年03月24日

十二 納采・納徴(3) --->2007年03月26日

十二 納采・納徴(4) --->2007年03月27日

十三 恥辱を越えて(1) --->2007年03月28日

十三 恥辱を越えて(2) --->2007年03月29日

十四 単父の呂氏(1) --->2007年03月30日

十四 単父の呂氏(2) --->2007年03月31日

十五 劉邦は呼ぶな(1) --->2007年04月02日

十五 劉邦は呼ぶな(2) --->2007年04月03日

十六 一銭万金(1) --->2007年04月04日

十六 一銭万金(2) --->2007年04月05日

十六 一銭万金(3) --->2007年04月06日

十七 心を生かす(1) --->2007年04月07日

十七 心を生かす(2) --->2007年04月09日

十七 心を生かす(3) --->2007年04月10日

十七 心を生かす(4) --->2007年04月11日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(1) --->2007年04月12日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(2) --->2007年04月13日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(3) --->2007年04月14日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(4) --->2007年04月16日

十九 親迎の前(1) --->2007年04月17日

十九 親迎の前(2) --->2007年04月18日

二十 巫祝の歌(1) --->2007年04月19日

二十 巫祝の歌(2) --->2007年04月20日

二十 巫祝の歌(3) --->2007年04月21日

二十一 律令の如く(1) --->2007年04月23日

二十一 律令の如く(2) --->2007年04月24日

二十二 闇の中へ(1) --->2007年04月25日

二十二 闇の中へ(2) --->2007年04月26日

二十二 闇の中へ(3) --->2007年04月27日

二十二 闇の中へ(4) --->2007年04月28日

二十三 劉党結成(1) --->2007年04月30日

二十三 劉党結成(2) --->2007年05月01日

二十四 赤帝白蛇ヲ斬ル(1) --->2007年05月02日

二十四 赤帝白蛇ヲ斬ル(2) --->2007年05月03日

二十四 赤帝白蛇ヲ斬ル(3) --->2007年05月04日



2007年02月24日

一 蕭家の誉れ(1)

この世界が世界である限り、いかなる土地に行こうとも、春は麗しい。
冬の間は、空は寒々として広く、地平線の彼方まで見渡せたものだ。ところがその視界が、春になるとにわかに曇って遠くの景色が見えなくなってきた。また冬の間には、荒涼とした景色の中でわずかに叫んでいた冬鳥の声が、遠くからもこちらに届いていたものだ。それがどうしたことだろう。遠くの鳥の声が、聞こえなくなった。その代わりに、家のすぐ裏にある林の桃や李(すもも)の木々から、春を告げる小鳥たちの声が流れてくるようになった。見るものも、聞こえるものも、世界がぐんと狭くなったようだ。だが狭くなって、それで十分なのだ。春は、鳥獣草木に虫たちがみな一斉にざわめき始める。その生き物の何重にも重なった声と声で、遠くまで気を配っていてはおちおちと休んでもいられない。とにかく、春の季節であった。

続きを読む "一 蕭家の誉れ(1)" »

2007年02月25日

一 蕭家の誉れ(2)

野宴には、家の男たちにその妻たち、子供たちがいた。蕭何よりもっと年若い子供もいるし、だいたい同じ年のいとこやはとこも混じっている。近い年の集団では、もちろん何が一番の出世頭であった。

続きを読む "一 蕭家の誉れ(2)" »

2007年02月26日

二 主吏と亭長(1)

彭城の北に、沛県がある。

続きを読む "二 主吏と亭長(1)" »

2007年02月27日

二 主吏と亭長(2)

そのとき、蕭何の後ろから、肩を叩いた者がいた。
「蕭何、お前はここまででいい。」

続きを読む "二 主吏と亭長(2)" »

2007年02月28日

三 陰陽二樣(1)

ここでとりあえず、蕭何のこれまでの経歴を、沛が秦に併合されてから後の状況と合わせて書いておこう。

続きを読む "三 陰陽二樣(1)" »

2007年03月01日

三 陰陽二樣(2)

物語の時間を、元に戻す。

続きを読む "三 陰陽二樣(2)" »

2007年03月02日

四 孔巫女(こうふじょ)(1)

街道は、土を腰の高さほどに盛り上げて高くしている構造であった。

続きを読む "四 孔巫女(こうふじょ)(1)" »

2007年03月03日

四 孔巫女(こうふじょ)(2)

「この世界は、陰と陽とで成り立っているのでござりまする。」
結局、劉邦は孔巫女を馬車に乗せたまま豊に戻った。孔巫女は、森から豊の城門に行くまでのわずかな時間に、馬車の座席で横の劉邦にしゃべり散らした。

続きを読む "四 孔巫女(こうふじょ)(2)" »

2007年03月05日

五 蛟龍の子(1)

いきなり祝いの言葉を言われた劉太公は、何のことだかわからなかった。
呆けたような顔を、孔巫女に向けた。
その太公に、かまわず孔巫女は畳み掛けた。

続きを読む "五 蛟龍の子(1)" »

2007年03月06日

五 蛟龍の子(2)

後世司馬遷が著した『史記』高祖本紀に、こう書かれている。

続きを読む "五 蛟龍の子(2)" »

2007年03月07日

六 小風波(1)

豊の邑では、鄒家の阿瑾が蕭家に嫁ぐだろうという予測が、日増しに大きくなっていた。
これを吹聴しているのは、どうやら蕭何の叔父上あたりのようである。

続きを読む "六 小風波(1)" »

2007年03月08日

六 小風波(2)

阿瑾は、今十五であった。
親から、そろそろ嫁ぎ先を申し渡されるべき年頃であった。

続きを読む "六 小風波(2)" »

2007年03月09日

七 風波烈々(1)

阿瑾が無事帰って来た次の日、蕭何は、忙しい身であるのに豊にまで阿瑾を送ってやった。

続きを読む "七 風波烈々(1)" »

2007年03月10日

七 風波烈々(2)

劉邦と夏候嬰は、並んで枷をはめられて県庁の獄に連行されていった。劉邦は、横の夏候嬰に声をかけた。
「― すまんな。お前まで巻き込んでしまって。」
夏候嬰は、笑って答えた。
「大丈夫ですよ。絶対に、口を割りませんよ。」

続きを読む "七 風波烈々(2)" »

2007年03月12日

八 九八七十二

こうして泗水の亭長として戻ってきた劉邦は、やはり相変わらずの劉邦であった。
仕事は適当で、公私混同ははなはだしく、しかも県庁に大きな顔をして出入りするのも、少しも変わらなかった。

続きを読む "八 九八七十二" »

2007年03月13日

九 江東の二人(1)

「海を見るのは初めてだったか、籍?」
叔父が甥に尋ねた。だが、答えなどは分かりきっていた。叔父はこの甥が幼少の頃から、ずっと共に行動を共にしてきたのであるから。

続きを読む "九 江東の二人(1)" »

2007年03月14日

九 江東の二人(2)

項梁は、まずこの江東の土地の地政学を、語り始めた。

続きを読む "九 江東の二人(2)" »

2007年03月15日

九 江東の二人(3)

項梁が言っていることの背景には、このような事情が存在していた。

続きを読む "九 江東の二人(3)" »

2007年03月16日

十 詐略と実力(1)

項梁と項羽は、呉の城市の有力な士大夫たちの訪問を始めた。まずは、顔をつなぐためである。
「下相の、項梁でございます。故あって、この呉中の皆様に庇護を受けに、参りました―」

続きを読む "十 詐略と実力(1)" »

2007年03月17日

十 詐略と実力(2)

会稽郡の郡守の殷通のところに、郡の役人から苦情が届いた。

続きを読む "十 詐略と実力(2)" »

2007年03月19日

十一 我流の勝利(1)

項梁は、甥の項羽を郡の官吏に付けてやった。官庁の中からも、人脈の手を伸ばすためであった。

続きを読む "十一 我流の勝利(1)" »

2007年03月20日

十一 我流の勝利(2)

結果は、鮮やかな勝利であった。

続きを読む "十一 我流の勝利(2)" »

2007年03月21日

十一 我流の勝利(3)

項羽の率いる討伐軍は、さらに数里の奥に入った、敵の拠点を目の前にした。

続きを読む "十一 我流の勝利(3)" »

2007年03月22日

十一 我流の勝利(4)

討伐軍は、桓楚に率いられて川を渡り始めた。

続きを読む "十一 我流の勝利(4)" »

2007年03月23日

十二 納采・納徴(1)

「妻妾?、、、」
項羽にとっては、このような言葉は全くの不意打ちであった。

続きを読む "十二 納采・納徴(1)" »

2007年03月24日

十二 納采・納徴(2)

項羽は、何年かぶりに彭城の門を見た。

続きを読む "十二 納采・納徴(2)" »

2007年03月26日

十二 納采・納徴(3)

彼女は、変わっていなかった。
あの艶やかな黒髪も、昔のままであった。

続きを読む "十二 納采・納徴(3)" »

2007年03月27日

十二 納采・納徴(4)

さあ、何を贈ってくれる?
虞美人は、楽しみながら彼の言葉を待った。

続きを読む "十二 納采・納徴(4)" »

2007年03月28日

十三 恥辱を越えて(1)

「戻るんだね?」
虞美人は、聞いた。二人は、夜を明かして彭城に戻っていた。

続きを読む "十三 恥辱を越えて(1)" »

2007年03月29日

十三 恥辱を越えて(2)

項梁は、最近の項羽が何をしているのかなどを、とっくに知っていた。
彼が、彭城の妓女に心を奪われ、それで嫁取りの話を断ったことも、叔父にとってはあまりに分かりやすい行動であった。

続きを読む "十三 恥辱を越えて(2)" »

2007年03月30日

十四 単父の呂氏(1)

江東の項羽たちの話はいったんここまでとして、もう一度、時期をさかのぼって沛の城市に戻ることにしたい。前回話を中断させた、その続きである。すなわち、孔巫女が姜痴を連れて沛に戻って来た頃だ。劉邦は夏候嬰と共に一年以上投獄されていたが、すでに釈放されて泗水の亭長に復帰し、今やほとんど沛の顔となっていた。蕭何は、県の主吏として今や郡の卒史に抜擢される話が出ている。彼の鄒氏の阿瑾との関係は、阿瑾の心が劉邦に奪われていて、抜き差しならない。そんな頃に、沛の城市に新顔の一族が移住してくるという話が伝わった。

続きを読む "十四 単父の呂氏(1)" »

2007年03月31日

十四 単父の呂氏(2)

馮監御史は、最近秦の行政の人気が急速に低下していることを、感じ取っていた。

続きを読む "十四 単父の呂氏(2)" »

2007年04月02日

十五 劉邦は呼ぶな(1)

「沛は、四通八達の土地。楚の入り口ともいえる。私は、昔からここに目を付けていたのだ。」
呂公は、沛の新居で息子たちと対座していた。呂氏一族の新居は、沛の城市の一等地にあった。

続きを読む "十五 劉邦は呼ぶな(1)" »

2007年04月03日

十五 劉邦は呼ぶな(2)

蕭何は、県令からの厳命なので致し方なく、来庁してきた劉邦に言った。
「何とも、面目ない。」

続きを読む "十五 劉邦は呼ぶな(2)" »

2007年04月04日

十六 一銭万金(1)

豊の邑の住民は、最近噂好きになっていた。

続きを読む "十六 一銭万金(1)" »

2007年04月05日

十六 一銭万金(2)

蕭何は、配下の属吏たちに言った。
「間もなく来賓を入場させることになるが、このままでは全員堂上に入ることができない。至急堂下に敷物を敷いて、席を作れ。そこにも、座ってもらおう。」

続きを読む "十六 一銭万金(2)" »

2007年04月06日

十六 一銭万金(3)

呂公は、言った。
「一万銭、、、これは、どのような方なのですか?」

続きを読む "十六 一銭万金(3)" »

2007年04月07日

十七 心を生かす(1)

呂公は、言った。

続きを読む "十七 心を生かす(1)" »

2007年04月09日

十七 心を生かす(2)

呂公は、長女に対して吝嗇(けち)になれとは、決して言っていない。

続きを読む "十七 心を生かす(2)" »

2007年04月10日

十七 心を生かす(3)

女には、女の目がある。

続きを読む "十七 心を生かす(3)" »

2007年04月11日

十七 心を生かす(4)

劉邦と蕭何は、この郷里で最も大きな社に向った。

続きを読む "十七 心を生かす(4)" »

2007年04月12日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(1)

蕭何は、豊の実家に戻っていた。

続きを読む "十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(1)" »

2007年04月13日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(2)

夕刻になっていた。

続きを読む "十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(2)" »

2007年04月14日

十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(3)

劉邦は、呂公の言葉に苦笑して、答えた。

続きを読む "十八 歸妹、征(ゆ)きて凶(3)" »