食物!(上卷)←漫畫(まんが)ページへ
(はっきりとは断言できないが、阿甘は神秘兔に合わせたのか、漢語に切り替えたようだ。)
たいていのRPGでは、パーティーが空腹のために動けなくなることはない。食事はどうせ毎日毎日必ずやらなければならないルーチンワークだから、パワーアップするとか気力体力マジックポイントが回復するとかの特殊な食糧でない限り、プレイヤーがウザくなるから省略されている。しかし「毛球寶兒」の世界では、そうはいかねえ。神秘兔がサツマイモも食べられることを気付かせてしまった阿甘の運命やいかに?
トリビアな話題。大根は漢語で「蘿蔔」、ニンジンは「紅蘿蔔」という。「蘿蔔」(らふ)という言葉は現在では使われなくなったが、昔の日本では使われていた。文献などに出てくる。いっぽう、この漢語の「蘿蔔」という言葉は、西洋語の「ラファナス」Raphanusから来ているに違いない(この語は、ギリシャ語に由来)。つまり、大根は西洋起源なのである。もっとも、西洋の大根はハツカダイコンのような小さい種であって、それを巨大な品種に改良したのは東洋であるのだが。
(以下、今回の訳を日本文でお届けします、、、)
[題:食糧!(上巻)]
神秘兔「長い間探していたので、ひどく腹が減ってしまった。もっと前にわかっていればニンジンを携帯してきたのだが、、、、」
阿甘「わしも腹が減ったな。」
― 神秘兔は、これはとても困難だと思い直したので、阿甘といっしょに歩いて蠢花の落ちたところを探し始めたのであった。だが二人ともすっかり空腹であった、、、―
阿甘「あのさ、、、初めて会ったから、君に一つ聞きたいことがあるんだが、、、、」
神秘兔「腹減ったなあ、、、、」
阿甘「兔は、、、サツマイモを、食わんよな?」
神秘兔「ソウカ!すっかり忘れてた、キミ、サツマイモだったんだよナー~!」
― 阿甘は、自分が生命に関わる愚かな質問をしたことをひどく後悔した!彼の眼前には、過去の人生が走馬灯のように駆け巡ったのであった、、、―