中国歴史小説「知兵之将」

今、鈴元仁は歴史小説をブログで連載しています。

内容は、二千二百年前(!)の古代中国です。

始皇帝・項羽・劉邦・韓信・張良・虞美人・呂太后、、、

これらの名前にピンと来た方、あるいは、

郡県制・儒教・陰陽思想・法家思想・孫子兵法、、、

こういったことどもにちょっと興味をそそられる方、

よろしければ読んでやってください。

もしお気に入れば、ついでにランキング投票も。

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Ad Technology

(カテゴリ:ブログ作るぞ!

今さらながらだが、GoogleのAdSenseを導入してみて、彼らの企図しているビジョンの意義が見えてきたような気がする。ページごとに内容を検索して、最適なカテゴリーの広告をアルゴリズムで判断して打つ。この世に無数にあるホームページ・ブログの、もっと無数にあるそれぞれのページ全てを情報発信チャンネルの番組とみなすならば、それら全てに対して自動化された広告代理店として働いて、個別に調整した広告を提供する。無数に増殖していく発信元のミクロのレベルまで毛細血管を通して個別サービスを行なおうというのか。それを働かせる心臓となるのが、情報を効果的に整理検索するアルゴリズムとなる。

人民が受け取るべき情報を中央のエリートが独占していた時代は、先進社会において終わった。知徳の平均値が一定水準を越えた社会は、巨大な集団が情報の発信源となってしまう。その情報の流れは、もはや人間の知によっては見通しをつけることができない。そこで人間を越えた検索力を持つアルゴリズムが全体を制御するのだ。社会全体を人間の知が見通すことの不可能性を強調したのは、古代中国の法家思想も同じだった。韓非らの法家思想がそのため依拠したのは、一切の主観的判断を超えた法テキストの厳密な適用による支配であった。しかし現代は、同じく主観を持たないアルゴリズムが全ての人にカスタマイズされた運用例を提供しようとしている。

中国政府とグーグルとの結託が疑惑されたことがあった。当局が咽から手が出るほどほしがったのは、検閲のための検索技術であろう。かの国は先進国とは別のレベルで、人間の知力だけで全体を掌握できそうにないほど巨大である。はからずもグーグルの検索技術は、統治の網目が粗放な発展途上の巨大国においても有用であることが明らかとなったようだ。しかしそれはテクノロジーの応用としてはいかにも古臭い形であろう。韓非ら法家思想が依拠した哲学的根拠の老子思想が説くところによれば、社会が最も力を発揮するのは、政府が余計な意図を働かせずに無為と化すときなのである。

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