今年の暖冬は全地球的で、ニューヨークでもアルプスでもこの季節ならばあるはずの雪がとんと見られないという。地球温暖化は冬の風景を一変させるところにまで、もう来てしまったのかもしれない。
今週の半ばまでは冬とは言えないような暖かさであった日本の京都も、週末にようやく今年初めての寒波がやってきた。夜中には氷点下近くまで下がり、澄み切った空にオリオン座や双子座、天狼星シリウスなどの冬の星座が都会の光の中でも明らかに輝いていた。
日が変わると雪雲の舌は南に延びて、京都市内においても初雪となった。早朝の石塀小路には、わずかに雪が積もった。巷の雪化粧は、朝餉(あさげ)の時間だけであった。昼になれば、雪はもう消えた。