青蓮院の境内にある樹齢数百年のクスノキは、外の道路にまで枝を張り出していて、下を通る歩行者や車に木の葉のトンネルを作っている。

いつかは寿命が尽きるか、台風で折られてしまう運命となるのであろう。それが何年何十年先であるのかは、わからない。何百年後も残るかもしれない。何しろ伝説では青蓮院がこの東山の地に移築された時期 ― 1237年、嘉禎三年 ― からあるというのだから。この国に数多くある人口のトンネルと、どちらが長く持つか見届けてやろうではないか、、、私が生きている間に決着が着かないほうが、もちろん喜ばしい。
