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きつねうどん

(カテゴリ:"C"級グルメ道

昼飯の定番、きつねうどん。大げさな食い物じゃないんだから、これぐらいは自分で作ってみよう。

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近松門左衛門の『大経師昔暦』に「本妻の悋気(りんき)と饂飩(うどん)に胡椒はお定り」とあるという。つまり近松の生きていた元禄の頃、大坂ではうどんにコショウをかけて薬味にしていたのだ。だいたい戦国時代の頃には、京の貴人たちに出された料理においても必ず膳には一包みのコショウが添えられていた。焼き魚に塩コショウを振って食べる、西洋と同じ食べ方だったのである。ところが徳川時代(江戸時代)以降になると、日本料理からだんだんコショウの役割が消えていった。魚の臭み消しはショウガや梅干が活躍するようになり、薬味は唐辛子と山椒がメインとなったのだ。傑作スパイス「七味唐辛子」にもコショウは入っていない。日本料理はコショウをほとんど使わない点で大変ユニークである。うどんの薬味も、幕末になればもう唐辛子が普通となっていた。



うどん玉 人数分
薄あげ 載せたい分だけ
だし 2カップ×人数分、(薄口)しょうゆ 大さじ2×人数分、みりん 大さじ2×人数分 
ねぎ 野望のおもむくままにどうぞ
砂糖・唐辛子



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薄あげをサッとゆでこぼして、油を抜く。


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だし大さじ2~3、しょうゆ小さじ1、砂糖小さじ半分~1(以上、一人分の場合の分量)を入れて、おあげを煮含める。あんまり長時間しなくていい。時間をかけすぎると焦げてしまいます。色が着いたらすぐに引き上げて置いておく。


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うどんのつゆは、簡単に作れます。
一人当りの目安は、「だし2カップ、しょうゆ大さじ2、みりん大さじ2」。この「2・2・2」の割合を人数分増やしていけばいい。私は合わせだしが好きなので、コンブと市販のだしの素を使ってだしを作り置きしてます。しょうゆは薄口を使うのが関西風の本式なのだが、手元になかったので今回は普通のしょうゆを使った。鍋につゆの原料を入れて火を入れ、沸騰するまでうどんを入れない。早めにうどんを入れると、煮すぎてへにゃへにゃになってしまいます。うどんが適当にあったまれば、もうOK。


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薄口しょうゆを使った関西風ならば、粗挽きコショウの薬味でも結構いける。しかし粗挽きコショウで本当にうまいのは、カップめんのきつねうどんだったりする。