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大根めし

(カテゴリ:"C"級グルメ道

葉つき大根を一本買ったら、捨てずに葉っぱを飯に炊き込む。そこに大根もいっしょに炊き込めば、ボリュームのある一膳に。


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日本の野菜の代表品のように見なされている大根だが、起源は西洋だ。大根は古語で「らふ」という。「蘿蔔」の字をあてる。これは、ギリシャ・ラテン語のRaphanusを中国語に訳したものであるに違いない。現代の中国語(漢語)では、今でもこの「蘿蔔」を大根を指す言葉として使っている。大根は『徒然草』にも出てくる食物だから、当時から盛んに食べられていたようだ。
『徒然草』のエピソードは、このようなものだ。筑紫の押領使(おうりょうし)である某人が、毎朝大根を二本焼いて食べるのを日課として長い間続けていた。ある時、誰もいない隙を見はからって、館に敵が来襲した。その時、どこからともなく二人の武者が現れて、命を惜しまずに奮戦し、ついに敵を撃退した。日頃見かけない顔であるので主が問いただすと、武者たちは、「自分たちは、長年来毎朝お召し上がりになっている大根でございます」と答えて、去ったという(第六十八段)。

このように、繊細な食文化からはまだ程遠い鎌倉時代のことだから、せいぜい大根を焼いて食べていた程度だ。塩でも振っていれば上出来だったであろう。中国人も思いつかなかった「大根おろし」という素晴らしい薬味が登場するのは、室町時代以降であるようだ。それにしても、毎朝大根を食べているだけで大根の精が現れてピンチを救ってくれるとは、何ともおいしい話だ(シャレ?)。だったら私にもいつかそのうちアイスコーヒーの精でも現れて、窮地を救ってくれないものだろうか。


米 カップ1と1/2
水 カップ1と1/2、酒 大さじ1、塩 小さじ1/2
大根(葉つき) 1/3本
サラダ油



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湯に一つまみの塩(分量外)を入れて、大根の葉をサッとゆがく。



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ゆがいた大根の葉をザルに空けてしばらく冷ました後、みじん切りにする。さらに塩を少量ふって(分量外)、水気をよくしぼる。


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大根は皮をむき4cmの長さに輪切りにして、マッチ棒の大きさに千切りにする。


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鍋に油大さじ1強を入れて、大根を強火で炒める。この場合は鍋をあらかじめ焼いておいてはだめ。すぐに焦げてしまいます。炒めていくうちに、だんだん色が半透明になってきて、分量が減ってきます。2/3ぐらいに分量が減ったら、取り出す。


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大根を取り出した後の鍋で、続けて大根の葉も軽く炒める。



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米はといで等量の水を入れ、30分以上置く。その後に塩と酒を入れて、まんべんなくかきまぜる。その上に、炒めた大根を半分だけ載せて、炊飯器にかける。



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炊き上がって5分程度蒸らした後に、大根の葉を混ぜ込む。


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残りの大根を上に載せて、ボリュームのある一膳に。大根のナチュラルな甘さがたまらない。