年末。もう餅つきの風景は、都会では見られなくなった。しかし餅を飾りかつ食べる習慣は、衰える気配を見せない。そこで、餅を餅屋に頼むこととなる。祇園「鳴海屋」の店頭にて。
スーパーではパック入りの鏡餅が今や主流となっているが、こうして店で手作りする餅は、お供えして置いておけば当然かびて腐ってくる。小正月が終わってようやくお鏡を降ろす頃には、全体にカビが回って半分ぐらいはもう食べられなくなってしまう。「どうしてだめになってしまうものを、そんなに長い期間お供えするのか?勿体ない!」などと、中国人ならば思うかもしれない。