円山公園から見た、九月の東山。まだ紅葉には遠い。季節が変わったことを告げるものは、地上を見たときにそちこちに見える、エノコログサやイヌタデの雑草ばかり。夏の間中しぶとく咲き続けたサルスベリの花も、もうすぐ店じまいだ。
南河内の藤井寺球場の近くで育った私にとっては、九月はペナントレースの大勢が決定する一番熱い月であったことを思い出す。今は亡き近鉄バファローズのフリークだった私にとっては、九月以降は悔しい思い出の方が圧倒的に多いのであるが、、、、
秋の西日を受ける円山公園で、植え込みのそばで甲羅干しをしている亀を見つけた。英語で言う"turtle"(ウミガメ)ではなくて、"tortoise"(リクガメ)に分類される種だ。頭を出したり引っ込めたりする姿を見ると、亀はのろいのではなくて外界に慎重なのであろう。いざとなれば、固い甲羅に引っ込めばよい。
おいカメよ、こうして人間に発見された以上は、おまえの甲羅は安心できる住み家ではないぞ。甲羅を上から踏み潰す力が世界には渦巻いていることに、気付いた方がよい、、、、?