私が韓国の慶尚道を旅行して、いちばん感銘を受けた景色。
世界遺産の、仏国寺では、ありません。
海印寺でも、釜山タワーでも、ありません。
洛東江(ナットンガン)の、まるで水墨画をこの世に再現したかのような、美しい流れであった。
いま、韓国理財部は、低迷する国家経済に刺激を与えるために、数十兆の資金を投入して四大河川改造事業を行う計画であるという。
河川の間に運河を掘り進めるという現大統領の抱負を聞き知ったときには仰天したが、現在の計画では、今のところ運河事業は盛り込まれていないようで、私は一安心した。
Daumの討論コーナーであるアゴラでは、「四大河事業」に対する賛否の意見が、激しく戦わされている。
ある論客は、韓国が日本の土建国家への道を進もうとしている、と反対している。
その懸念は、当然であろう。
韓国でも、日本の壊れた海や川を再現してほしくはない。
金と仕事を回す経済は、人間の生活のためである。
しかし、美しい水と景観を後世の国民に残すことも、また人間の生活のためである。
日本の無残な姿を反面教師として、よく学んでほしい。
そしてできれば、日本の(システムとしては腐っているかもしれないが、技術としては優秀な)力を、役に立ててほしい。
「理財部の四大河河川保護事業は、結局国土を壊す売国政策であることを知るとき、これをのうのうと見逃している者は、売国奴李完用とその末裔である親日派縁戚以外には、ないであろう」(アゴラの一投稿者の言葉)というような言葉が、韓国の川の美しさを知る日本人の私として、痛い。
コメント (2)
洛東江は、確かにゆったりと流れる素晴らしい川である。現大統領は、ソウル市長の時代、ソウルを流れるどぶ川を近代的に蘇らせた。今度は、ソウルから釜山まで大運河を計画している。日本で昔、日本列島改造計画をした総理大臣が居ました。何か真似をしているような気がする。
それに伴って、自然が破壊されることは犠牲される。たとえば野鳥の巣など。
一部では韓国の前大統領は、韓国の山に栗の木を植林して山を制し、今度の大統領は韓国の川をつなぎ川を制するといっている。
Posted by: ぷさんのたかし | 2009年06月11日 22:02
どぶ川というのは、清渓川のことでしょうか?
一都市での成功を、広い国土全体での事業にあてはめるのは、いかにも政治家の発想ですね。
しかし韓国の四大河川は、どぶ川ではありません。
Posted by: Suzumoto Jin | 2009年06月11日 22:52