カツ丼のカツに豚以外のものを使うなど変則的だろうと思っていたら、日本語版Wikipediaの記述によればそんなことはなくていろいろなカツを使ったバリエーションが全国に存在しているようだ。要はフライの油が割り下の甘辛味とよくマッチするからであって、天ぷらを載せて割り下をかければ天丼となることを考えれば別に不思議なことではない。カツレツ(cutlet)なんて西洋料理ではもともと傍流のものでしかない料理法だが、日本ではコロッケから豚カツ、ビーフカツ、カキフライ、ミンチカツ、チキンカツに魚フライまで、多様なバリエーションを付けて広く深く定着している。その理由は、ご飯にこれほどマッチする揚げ物もないということ。カツ丼ともなれば、もはやこれは和食の範疇に入るものだ。
(以下は、1人前の分量)
鮭フライ(他の種類のフライでもいい) 1枚 |
玉ねぎ 1/4個 |
卵 1個 |
《割り下》だし 80ml、しょうゆ 大さじ2、みりん 大さじ1、砂糖 小さじ1 |
ごはん 食べたいだけ |
玉ねぎは薄いくし切りに、青ねぎは1cm幅の斜め切りに。割り下の調味料は混ぜ合わせておく。
卵は、サクサクと2~3度切り混ぜる程度にしておく。白身と黄身を分離しておくのが、うまいカツ飯を作る第一の秘訣。
小鍋に割り下を注いで、煮立てる。割り下の量は、つゆだくが好みならば分量を増やせばよい。カツを素材に使うだしは、親子丼などよりも濃いめに作るべし。味のくどさがカツの衣にマッチします。これが第二の秘訣。
煮立ったら玉ねぎとその上に切ったカツを載せて、ふたをして煮立てる。今回は、スーパーで特売だった揚げたての鮭フライがうまそうだったので、買って使った。
煮えてきたら、弱火にして卵を回し注ぐ。
ふたをして、卵が半熟になるまで火を通す。火を止めた後、さらに1~2分ふたをしたままで蒸らす。後は好きなだけ盛ったご飯の上に載せれば完成。
カツ丼と違って、飯とつゆとの量のバランスなどあまり考えなくてよい。好きなだけ作って好きなだけよそって好きなだけかける。C級グルメは、これでかまわない。