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造化と人力 - 知恩院

(カテゴリ:半徑半里圖會

木々や花々が時を得て色鮮やかに着飾るときには、人間の作った凡庸な街並みですら、美しく見せることができる。それほど造化の力は偉大である。人間の創造力がそれに何かを付け加えるのは、容易なことではない。


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京都の人工の建築物の中で随一、いや唯一「偉大」と形容してもよいと思われる知恩院三門。その壮麗な門に続く道が、黄金色に彩られていた。晩秋の木々は、そこにそれがあるだけで美しい。しかし知恩院三門の美は、別に自然の装飾を借りる必要がない。だから両者が揃うことは、余計である。余計であるが、この両者の組合せは一年の中で限られた期間しか見ることができない。そのわずかの時間が、プライスレスな貴重さを持っている。


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