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比叡山(その2)

(カテゴリ:半徑半里圖會

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冬の合間の暖かい一日、久しぶりに比叡山に登った。
以下に、ショート紀行文と、グゥグルマップをば用いた登山図を、置くものなり。

朝、8:30。
市バス203号、銀閣寺道バス停で下車。(地図A)
ここから、「京都一周トレイル」の標識を手掛かりに、登山口へ向かう。

向かう、、、向かう、、、

おかしい。
以前に登ったときの麓の光景と、違う予感がする。
目印の、バプテスト病院の姿が、どこまで進んでも見えない。
結局、気が付いた。
とんでもない方向を、進んでいた。地図にある、山中越のバス道を歩いていたのだ。これでは、比叡山に登るどころか、琵琶湖に行ってしまう。
慌てて、戻った。教訓として、登山口に着くためには、「北白川仕伏町」のバス停を目指すこと。地図のように斜めに歩いたときには、バス停まで少し引き返さなければならない。

こうしてようやく、バプテスト病院を見つけた。時計は、9時を大きく回っていた。
病院の脇が、登山口だったりする。(地図B)
街中から、いきなり山中に入る。
― 山と街が、隣り合っている。これが、京都の一番素敵なところだ(私見)。


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山の中に入っても、しばらくは雪などあるはずもない。
よく整備されたトレイルを、登って行く。途上で瓜生山を登って進むコースが分かれるが、今日は麓を迂回して進むコースを取った。
やがて、石鳥居の分岐点に出た。(地図C)

鳥居から向かって左に進むのが、京都一周トレイルの指定コース。雲母(きらら)坂にある千草忠顕卿水飲対陣碑前に出て、そこから雲母越の道を通って比叡山頂に向かうのが、最もお奨めのハイキングコース(地図で言えば、地図C地図Iのあたり→比叡山頂)。
だが、本日はそちらに向かうことなく、まっすぐ進む。
ここまで来ると、さすがに冬山の様子が、ときどきと見えた。日陰などに、凍った残雪などが少しだけ見えた。
歩く足の下に、サクリと感触がした。
霜柱が、あった。
実は、私が本物の霜柱を見たのは、小学校低学年の頃以来だったりする。小さい頃に住んでいた街は、郊外といえどもまだほとんど農村に等しいところだった。道は泥道で、凍てつく冬のあぜ道には、氷の柱が育ってサクサクと踏み音を立てていたような記憶が、頭の片隅に残っている。もう、すっかり昔のことだが、、、

石鳥居から真っ直ぐ進むと、谷川のほとりにしつらえられた道を、とぼとぼ歩くことになる。川は、修学院まで流れ下る、音羽川であるそうだ。
谷川沿いの道は、やがて自動車道にぶち当たる。奥比叡ドライブウェイで、歩行者は通行できない。(地図D)
だが、別に厳重な柵があるわけでもないので、えいやっと車道を渡って、向こう側に行く。車道の向こうには、東海自然歩道がある。この地点は道が分岐して、ちょっと分かりにくかった。一時道に迷ってしまい引き返し、ようやく車道を渡った先からすぐ左に歩いて下る道を見つけて、明王堂にまで至る道の標識にぶち当たった。


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ここから先は、いよいよ比叡山の境内に入る。道は、コンクリで舗装された階段となる。そして、階段の勾配は、いよいよ厳しくなる。登れば、弁天堂の石垣が見えた。(地図E)

それにしても、階段が厳しい。信長軍は、よく武器や甲冑などを付けて、ここまで駆け上がったものだ。昔の人の体力には、恐れ入る。