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Korea!2009/02/18その三

(カテゴリ:韓国旅行記

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韓国もこんな辺地にまで来ると、日本語は当たり前として、簡単な英単語すら通じない。
完全に、韓国語モノリンガルの世界になる。
英語式に発音しても、ムダ。
韓国語に輸入された英単語は、日本語と同じように、自国語の「くせ」でねじ曲げられて、たいていネイティブの発音と、大きく異なっている。
地名をローマ字で書いても、たぶん読んでくれるか、怪しいのではないか。
昨日慶州で会った白皙の青年が言うには、「韓国語のローマ字表記は、発音とぜんぜん違うから、読んでも意味がないです。」と、言っていた。
そうなのだ。
じっさい、韓国ではローマ字を目にすることが、日本よりももっと少ない。
日本人も英語はしょせんファッションで使っているだけのことで、実用ではなく見栄で飾っているだけのことであるが、少なくともローマ字表記には、親しんでいる。
どうも、韓国人は、ローマ字を読むことも、使うことも、日本人よりもずっと少ないように、見える。
ハングルだけを用いて、筆談と変な韓国語の発音をたよりに、道を聞く。
下山するバスに乗るのに、大変苦労した。
こんな時に役に立つのは、日韓辞書。
ハングルと、基本中の基本の動詞(つまり、「です」、「ある」、「する」の三つ)の活用さえ覚えていれば、日本語の単語を韓国語に直訳して書き記せば、間違いなく通じる。私は、この旅行で、そう確信した。
上の写真の海印寺のバス停は、寺の入り口からずっと上に登ったところにあった。

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帰りの、バスの窓から。
中途で通った高霊(コリョン)の街の近くにも、洛東江が流れている。
もうすっかり川の上流であるにも関わらず、流れはしっかりとしている。
美しきかな、この山河。
恨めしきかな、洛東江。
本当は海印寺でテンプル・ステイをしようと思って、ホームページを通じて申し込んでいたのだが、とうとう返事が返ってこなかった。
縁がなかったと、思うことにしよう。

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夜の、東大邱駅。
なあに、日本と変わらないな。

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、、、と、思うだろ?

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なんと、駅のホームと線路との間の高低は、降りて駆け抜けることができるぐらいに、小さいのであった。現に、目の前でやっていた。ちょっと面白かったので、連続写真で撮りました。
高低が少なく、その上本数が少ないKorailだからできる、芸当だ。
日本に来た韓国人が、母国の常識につられて線路に飛び降りて、死人が出ないことを祈る。

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Korailの誇り、KTX。
釜山から東大邱までの間は、行きと帰りにこれを使った。

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KTXは日本人の間であまりよい評判を聞かないが、私が乗った限りにおいては、十分に快適だと思いましたよ。
もっとも、釜山から東大邱までの間は在来線を走っていて、専用線のあるソウル~東大邱間よりも、速度が遅い。ソウルから乗ったならば、どんな感じになるのかは、今回の旅行で私の知るところではない。

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釜山駅のそばの店で食った、ソルロンタン。
これはどんな料理なのかと、尋ねられれば。
「調味料の入っていない、豚骨チャーシューメン。」
肉と、ねぎと、麺が入っているのだが、スープに味がない。
そこで、付け合わせとしていろいろ出てくる薬味を、好きなだけ入れる。
キムチ、コチュジャン、こしょう、ニンニク、それに塩。
大阪ミナミの、金龍のラーメンみたいになった。出されたご飯もまた、このスープに浸して食う。
だが、しょうゆだけはなかったな。

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今日、海印寺を観終わった後に、境内にあった店で、オデン(오뎅)を一串食った。
正直言って、驚いた。
それは、正真正銘の、「おでん」の味だった。
だしと言い、しょうゆと甘みの味付けといい、日本の味とそっくり一緒だ。
ホテルに戻る中途、チャガルチの屋台でオデンと餃子を、買った。
両方とも、中身は確かに日本のものと違う。餃子には春雨が入っているし、オデンの練り物には、少し唐辛子風味が入っているものもある。(入っていないものも、ある。)
しかし、日本人の舌にとって、基本の線を決して踏み出していなかった。
これらは、台湾にあったような、日式料理もどきでは、ない。
むしろ日本料理の、別のバリエーションと言っても、よい。
やはりこの国は、日本と分母が共通している、数少ない国であるに違いない。
だしの味が分かるという、日本人にとって空気のような前提を共有してくれる国民は、ひょっとして世界の中で韓国人だけなのかもしれない。
私は、嬉しくなっておでんをつまみにして、ホテルでソジュを飲んだ。