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Korea!2009/02/17その一

(カテゴリ:韓国旅行記

こっちへ来ている間に、日本では実にくだらないことで最重要ポストの閣僚が、辞任に追い込まれたようだ。
酒に酔うのは、個人的には、良いことだと思っている。
だが、西洋人の前でへベレケになっては、だめだ。彼らは、東洋人のようにヨッパライを許してくれない。
韓国人と台湾人だけは、心中ひそかに同情してくれていると思いますぞ。政治家氏?

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それはともかく、今日は、古都慶州に行く。
朝一番の地下鉄に乗って、釜田駅まで。
韓国の国鉄Korailの、釜山の主要駅はもともと釜山駅であったが、KTXの登場と共にこちらの駅に移りつつあるという。慶州行きの「列車」セマウル号で、慶州に向かう。ディーゼルカーだから、「電車」ではない。
昨日、この始発駅で切符の前売り券を買ったのだが、自動券売機の表記が、ぜんぶハングルなのには閉口した。
英語すら、ない。なんで?
ハングルにまだ慣れていないので、間違って買ってしまうのが、怖い。自動券売機はやめて、窓口で買うことにした。

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こんなこともあろうかと、事前にワープロで作っておいたのが、これ。
これを書いて、窓口に見せれば、券を買うことができる。応対は、しっかりしているからね。
漢字を使っては、だめだよ。読んでくれないから。
ローマ字も、だめだよ。たぶん、読んでくれないから。
写真は、帰国してから作った、シミュレーション。ソウルから釜山行きのKTXには、乗っていません。
マイクロソフトのWord様式だけれど、アップしておきます。ここに

予約した上のセマウル号には、カフェが一車両備わっていた。
コーヒーを、カウンターで頼んだ。
こちらは英語を混ぜてやりとりしているのに、カウンターのおねえさんは、あくまでも韓国語で応対する。
、、、英語に、自信がないのかな。学校で学んでいるはずだから、知らないはずはあるまい。
そんなところも、日本人に近い。もしこれが香港か台湾ならば、相手さんからは必ず英語に切り替えた応対が、返って来ることを期待できる。

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もうもうと工場の煙を上げる、朝まだきの蔚山(ウルサン)工業地帯。
道を走っている車がほとんど現代と起亜であるように、この国もまた日本同様に、たとい世界不況であろうが工業で生きていくしか、しばらく国の道はないであろう。

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後でよくよく分かったことだが、釜山から慶州まで行くのには、列車よりも高速バスの方がずっと速いし、その上ずっと安い。だから、釜山から慶州まで列車で行くバカなんぞは、私以外にいない。やっぱり鉄道旅行が好きなんですよ、私。

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慶州駅に着いたのは、朝7時半。
しみじみと、寒い。
素手の手が、かじかんで凍えるので、用意していた手袋を着けた。

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この厳しい冷え込みの早朝にも、駅前の通りには朝の露天市ができていた。
野菜、漬物、果物、海産物が、並べて売られている。
煉瓦ブロックのような塊が、積まれて売られていた。
「クッサンメジュ。」
と、書かれている。クッサンは「国産」だろうから、これが韓国のみそなのだろう、とこのときは思い込んだ。
だが、今調べてみると、「メジュ」(메주)は韓国流のみそである「テンジャン」(된장)を作る前段階の、大豆をゆでて荒く潰し固めた玉だということだ。
その後のプロセスは、Wikipediaの説明に任せる。

この塊は、それから日光の下、あるいは温室のような温かい部屋に置かれ、乾燥させられて、大豆の初期発酵プロセスが始まる間、空気中、あるいは干し米に入ったバチルス・スブチルスを増殖させられる。バチルス・スブチルスは、メジュの中の大豆たんぱく質と水を消費しながら、増殖する。バチルス・スブチルスは、メジュの発酵期間が終わった後には、芽胞あるいは内生芽胞に変形する。発酵の期間中、メジュは不快なアンモニア臭を発する。発酵を加速するためには、メジュは温かい場所に置かれ、喚起を調整した場所に置かれなければならない。塊の大きさによって1~3ヶ月の後に、メジュは塩水を入れた大きくて半透明の陶器のかめに入れられて、さらに発酵を進められる。この間、さまざまな有益なバクテリアが、かめの中の混合物を、よりビタミン豊富な物質に変形させる。これはつまり、ミルクをヨーグルトに変形させるプロセスにも似ている。発酵プロセスが終了すれば、水分と固形分は分離される。水分は、韓国の醤油(チョソンガンジャン、조선간장)である。固形分がテンジャンで、とても塩辛く、濃厚であり、(日本のみそと違って、)しばしば丸のままの潰れていない大豆が含まれている。

店頭でメジュがこうして売られているということは、いまだに醤油とみそを自家製で作っている家庭(あるいは、料理店)がある、ということであろうか。釜山郊外の梵魚寺でもこのメジュを見かけたから、細々ではなくて結構広まっているのかもしれない。

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慶州の街並みそのものは、古都の趣きに乏しい。
現市街地は、何の変哲もない普通の韓国の街だ。
街を挙げて観光都市を目指しているという、京都のような空気があるわけではない。
今日は山に分け入ろうと予定したので、まず朝食だけは取っておこうと思った。
喫茶店を探したが、開いているところがない。
しようがないから、24時間営業している「メットナルドゥ」に、入った。
モーニングセットのトレーの上には"I'm lovin' it"のキャッチフレーズが、各国語で表示。
しかし、ドイツ語、漢語、ロシア語まであるのに、その中に日本語がない。
この国の国民感情を考慮に入れて省いたのだろうが(というよりも、日本語を入れたらどこかからクレームが来ることを事前に予想して、あらかじめ逃げたんだろうが)、メットナルドゥの各国支店における文化を尊重した(?)気の回し方に、日本人としてちょっとムッとした。