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Korea!2009/03/21

(カテゴリ:東北アジア研究

桜の季節用にトップページを編集していたら、過去に撮った洛東の桜たちが、思い出されてならない。
-そうだ、竹中稲荷には、ぜひとも行かなければならない。
知られていないが、神楽岡竹中稲荷は、京都の桜で個人的に最も美しい地点の一つであると、私は人に薦めたく思っている。薦めたいが、名所なんぞになってほしくない。もどかしい、ところである。
-日本は、こんなにも美しい。外国人には、日本のよいところを、賞賛してもらいたいものだ。
ここ最近の私は、政治に悩むあまり、日本のネガティブな面を抉り出して断罪しなければならないという思いに、駆られていた。
その思いは、今でも忘れたわけではない。日本の過去の悪事は悪事として、目を背けてはならない。
しかし、それよりもさらに、日本の良い面は、確かにある。ありすぎるほどにあることを、自分が撮った写真を見て、思い出した。
二月に、私が韓国の思いもよらなかった美徳なる面を旅行して見たことが、以降の私を走らせているのではないか。
じつに悲しきは、両国の国民が、隣国の美徳なる面を、ちっとも知っていないことである。
私は、韓国人に、日本の良い面が余りあることを、伝えなければならない。
そして同時に、日本人に、韓国の良い面が余りあることを、伝えなければならない。
憎むべきは、己を誉めて相手を貶める精神であり、己を卑下して相手に媚びる、精神ではなかったのか。その両者を、斬らなければならない。

-ソウルに、行かなければならないな。

私が二月に行った慶尚道は、韓国の歴史で言えば、両班(ヤンバン)の牙城。
最も、保守的な地域であった。
北部の平安道、黄海道が日韓併合前後にキリスト教によってラディカルな抵抗運動を繰り広げたのとは対照的に、慶尚道は「本学」つまり朱子学から来る攘夷思想によって、ラディカル化した。
今回の旅行ではどの辺が両班の伝統と言うお国柄であったのか、それともそんな伝統はなくなってしまったのか、私にはよく分からなかった。
しかしソウルは、慶尚道とはまた違う世界のはずに、違いない。