« 日本人よ。東北アジア文化圏に、目を向けたまえ(2)-類ネットへの投稿 | メイン | 跡田直澄『NPOの経済学』を読む »

日本人よ。東北アジア文化圏に、目を向けたまえ(3)-類ネットへの投稿

(カテゴリ:東北アジア研究

毛色の違う文化でありながら、互いを尊重して相互利益を図るのが、人間文化の「共存」というべきだと、私は思います。そのためには、ツーカーで「共認」できる、同じ文化内のプレーヤーだけと付き合うのとは違って、多少は自分の皮膚がひりひりと痛む体験を、通じなければなりません。日本人の常識が韓国人や中国文化圏の人々とそのままで「共認」できると思うのは、おそらく日本人の傲慢です。おそらく、理性による反省のフィルターを一段階通じた、相手への呼びかけと相手のメッセージの解釈が、必要となるでしょう。

それを、厭いますか。
厭って、所詮日本はS.ハンチントンが『文明の衝突』で枠付けしたがごとく、他のどの地域とも共有するところがない孤立した文明圏であると思い込んで、鎖国への道を突っ走りますか。
日本列島は、大海の中にただ一つだけ島として浮いているとでも、思っておられるのですか。
いずれ崩壊する北朝鮮の体制を、安定的かつ急速な復興に向けて尽力する政策を周到に用意しておかずに突然死するに任せたら、東北アジアはどうなるでしょうか。
過去の歴史を、見てほしいと思います。
コリア半島に激震が走るとき、過去の歴史は例外なく、大戦争となりました。
七世紀、新羅の統一戦争。
十三世紀、モンゴルの高麗侵略。
十六世紀、豊臣秀吉の李氏朝鮮侵略。
十九世紀、第一次日中戦争(日清戦争)。
二十世紀、日露戦争。6.25戦争(朝鮮戦争)。
コリア半島を取り巻く、この地域のメインプレーヤーの間には、歴史的にずっと相互不信があります。
だから、この半島がこじれると、相互不信が爆発して、大戦争となって来たのです。
防ぐ道は、きっとあります。
日本と韓国が連合して、両国の資本とマンパワーで北朝鮮を復興させるのが、最良の策であると、私は思っています。もちろん、別の枠組みも、ありえるでしょう。しかし、何よりも戦争を避けなければなりません。戦争が起こってしまえば、鎖国幻想も江戸時代回帰も、元の木阿弥と吹っ飛んでしまいます。最大の技術力とマンパワーを持った日本が、自分の属している文化圏の危機に対して、鼻毛をひねりながら昼寝をしようと試みるのは、人類史的恥辱ではないでしょうか。後世、日本はどのような謗りを受けるでしょうか。そんな国ならば、日本はカルタゴのごとく、もっと政治力のある他国に技術ごと吸収されてしまったほうが人類のためだと、私は思います。

私は、「共認」のさらに先に一歩進んで、皆様に「共存」の道を考えていただきたいと、痛切に願っています。ツーカーで分かり合えない相手にまで、付き合う道を真剣に考えなければならないのです。想像力と、忍耐力と、そして正道をもって説く普遍的な倫理観が、必要です。倫理観としては、儒教があります。仁・義・礼・智、それに信を加えた「五常」の美徳を、東北アジアの人々が分からないはずがありません。仁を私が英訳すれば、”Love”です。義は、同じく”Justice”です。礼は、”Beautiful Style”です。智は、”Knowledge”です。そして信は、”Trust”です。いずれ、別の稿でこれらの「五常」の美徳の相互関係と、その人類的普遍性について、私の意見を述べたいと思います。

「共認」によって現状の政治とマスコミの虚妄から抜け出し、真理を探究する。
それは、もちろん私も全面的に共感します。現在に生きる我々は、それをせざるをえない地点に、行き当たっています。
しかし、無反省になってほしくないです。
日本という社会を自分の視点から見出し、しかしそうして得られた認識の土台を、日本人の置かれた環境を反省することもなく肯定するところで終わってしまうならば、日本人は世界の最先端どころか、同じ文化圏に属しているにも関わらず国民だの民族だのと叫んで隣国と大戦争を二度に渡って繰り返した、二十世紀前半の欧州諸国の認識水準から、何も進歩していません。

冷や水を、掛けてしまいました。
愛をもって、そうしたのです。
よろしく、お受け取りのほどを。ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

コメント (2)

さきほど「るいネット」を見た
けど、君の投稿は(1)~(3)
とも載っているよ。

ちと思い込みが強すぎたんじゃ
ないか?

それにしても、この「類ネット」
っていうのは、検索が難しいね。
これでは、自分が読みたいジャン
ルにたどりつくのは、至難の業で
はないだろうか。
私には、このサイトを読みまわす
気力はありません。

SuzumotoJin:

確かに、「合同板」にアップされていた。
訂正する。記事も、同様に訂正する。

しかし、私が選んだお題は、「アメリカ→官邸→マスコミの共認支配を許すな」板であり、そこにはない。

選んだ板にアップされていなければ、アップされていないのも同じだ。
これは、わかるだろう?
「合同板」というのは全投稿が並んだもので、あっという間に埋もれてしまう。こんなものにアップされていても、意味がない。

検閲というよりも機械的不具合であろうが、不親切であることは確かだ。
このサイトは、投稿者に労力を使わせて、しかもルールがわかりづらい。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)